オリジナルトピック:

世界は美しい。

(01-13-2024 02:46 PM で作成されたトピック)
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儚幻
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あれ以来、出掛けていなかった街へ。

思い出がありすぎて…とかではなく、単純に、彼の部屋の引き上げや、遺品整理や、財務整理で、お休みのたびに動いていたから、忙しかっただけで(苦笑)。

でも歩くと、やはり思い出が。

いつも二人で歩いた地下道。
方向音痴のわたくしは、いつも彼の背中を見て歩きました。

いつもの地下道。
いつもと違う風景。
貴方の背中がないと、こんなに広い通りだったんですね。

いつも、豆を選んでいたコーヒーショップ。
時々、買い物をした雑貨屋。
中央広場の催し。

いつも、二人でいたカフェには、足が向きませんでした。

いつも必ず、そこへ行ってた。
ひとりで行くには、まだまだ時間が掛かりそう。

姪が、十数年前の自然災害で、大事な幼馴染みを亡くしました。

「貴方は、どのくらいで時間が動き出した?どのくらいで時間が解決してくれたの?」
「どうかな…でも三ヶ月なんて、まだまだよ。三ヶ月なんて、全然だよ」

そんな言葉に癒されます。

三ヶ月もメソメソしてるなんて、異常じゃないかと思われたくなくて、ずっと気丈に振る舞っていたけど。

そうですか。
三ヶ月なんて、まだまだですか(苦笑)。
叔母さん、異常じゃなかったのね、安心したわ。

彼には、事あるごとに好きと伝え、いつも、「とってもカッコいいです、ニヤニヤしちゃう」と言っては、ニヤニヤするな、と言われ。

ですから、もっと好きと言えばよかった、という後悔だけは、微塵もありません。

皆様にも、そのような後悔がないよう、毎日が互いの遺言だと思って、聞き逃さないであげてください。

彼は最後に、わたくしに秘密を打ち明けました。
それを知ったら、わたくしに軽蔑されると思って、怖くて言えなかった、と。

嫌いになんて、なりませんよ。
貴方がいてくれるなら、そんなことは小さな事です。
二人で頑張りましょう。

そう申し上げた数日後に、逝ってしまわれました。

本人は戻るつもりだったし、わたくしも、友人も、年明け前に退院できるかもね、と思ってたのに。

秘密を打ち明けるなんて、虫が知らせたんでしょうかね。

家に帰って、彼にリクエストされてプレゼントした、彼のマグカップで、二人でいつも使ってた器具で、いつもみたいにコーヒープレス。

今日も、美味しく入りました。
貴方のお陰で、手際もよくなりました。

もうすぐ、貴方の豆がなくなります。
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