昨日、家の直ぐ近くで神楽があり、演目は当地が舞台の八岐大蛇（やまたのおろち）でした。
最後にあらすじを載せておきますので、興味のある方はお読みください。
須戔鳴尊(すさのおのみこと)です。
真ん中が奇稲田姫(くしいなだひめ)、左が母親の手名鎚(てなづち)、右が父親の足名槌(あしなづち)です。
八岐大蛇（やまたのおろち）登場です。
八岐大蛇を退治した須戔鳴尊が歌を詠みます。
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠（ご）みに 八重垣作る その八重垣を｣
(あらすじ)
乱暴を働いたため、姉の天照大神から高天ヶ原を追放された須戔鳴尊は出雲の国の斐伊川上流に降り立ちます。すると川上から箸が流れてきたので、上流には人が住んでいると思ってそちらに向かうと、一人の娘
(奇稲田姫)と泣いている老夫(足名槌)、老女(手名鎚)がいます。
須戔鳴尊が、何で泣いているのかと訊くと足名槌は
｢私たちには、8人の娘がいたのですが、毎年八岐大蛇がやってきては、娘たちを一人ずつ食べていったのです。
そして今年もまた八岐大蛇がやってくる時期がきたので、最後に残った奇稲田姫も食べられると思って悲しくて泣いているのです｣と答えます。
須戔鳴尊が八岐大蛇について訊くと｢一つの胴体に八つの頭、八つの尾を持ち、目はホオズキのように真っ赤、体には苔や桧、杉が生えていて、八つの谷と八つの丘にまたがるほどの大きさで、その腹はいつも血でただれています｣と答えます。
それを聞いた須戔鳴尊が｢奇稲田姫をわしにくれるなら、その八岐大蛇を退治してやろう。**bleep**たちはわしの言う通りにしろ。そうすれば八岐大蛇を退治できる」と言うと、足名鎚と手名鎚は「娘の命が助かるなら」と了解します。
須戔鳴尊は先ず彼女を櫛に変えて髪にさします。
そして足名鎚と手名鎚に｢八回繰り返して醸した強い酒を造り、また、垣根を作り、その垣根に八つの門を作って、門ごとに八つの棚を置き、その棚ごとに酒を置いておけ｣と指示をし、二人はその指示に従います。
そして八岐大蛇が来るのを待っていると、そこに
八岐大蛇がやってきて、八つの門にそれぞれの頭を入れて酒を飲み、酔っ払って寝てしまいます。
この時とばかりに須戔鳴尊は十拳剣(とつかのつるぎ)を抜いて、八岐大蛇に切りかかり体を切り刻み始めますが、尾を切っている時に何かが刃先に当たったので、裂いてみると中から剣が出てきました。
この剣は、草薙剣(くさなぎのつるぎ)で、須戔鳴尊は姉の天照大神にこの剣を献上します。
(この草薙剣は後に天皇家の三種の神器の一つになります)
八岐大蛇を無事退治して、この出雲の地が気に入った須戔鳴尊は、ここに奇稲田姫と住むための宮殿を造ります。
この宮殿を造る時、雲が立ち上がったのを見て、須戔鳴尊は｢八雲立つ 出雲八重垣 妻籠（ご）みに 八重垣作る その八重垣を｣という歌を詠みます。
(この歌が古事記で一番最初に出てくるので最初の和歌といわれ、宮殿を造ったとされる地には現在須賀神社があり、そこが和歌発祥の地とされています)
