オリジナルトピック:

そば清

(06-23-2021 03:52 PM で作成されたトピック)
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天下泰平の江戸の町は実に平和で賭け事が盛んになっていた。

そば屋では、掛け蕎麦ならぬ、蕎麦賭けも行われており、例えばこんな具合。

「十枚食べれたらいくらくれる?よし、そうか、なら食ってやる。」

と、宣言した枚数の蕎麦を見事食べきると賭け金を貰える。

食べられなかったら賭けた人に配当するといった仕組みだ。

 

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今日もそば屋に町の若い衆があつまり、蕎麦賭けで遊んでいたが、各々の力量も知っているから面白くもなんとも無い。


そんなとき、見かけない客が目に止まった。

「見たかぃ?今の人、見事な食べっぷりだよ。蕎麦をとって出汁に漬けるか漬けないかのうちにすっと蕎麦の方から口ん中に入って行く。」


聞けばその客はここのところ毎日現れ、10枚の蕎麦を軽く平らげて行くのだとか。


翌日のこと。

「ちょっといいですか?」

『なんですか?』

「蕎麦賭けにお付き合い願えませんか?」

『どのくらいで?』

「いつも10食べていますから20。20枚で1分(ぶ)というのはいかがでしょう?」

『これは痛いですなぁ。でも顔つなぎで御座います。1分差し上げる事になりますがお受け致しましょう。』

 

20210601_115252[1].jpg

 

みるみるうちに10枚、15枚・・・20枚ぺろりと平らげてしまった。

『今日は調子が良かっただけ』などと言いながら賭け金をさらって帰っていく。

悔しい町の若い衆は次は30枚で1両と色めき立つが・・・。


実はこの男。普段は40枚くらいの蕎麦賭けで荒稼ぎをしている、お蕎麦の清兵衛。通称そば清と呼ばれているらしい。


このそば清さんの最高記録が45枚。ならば、50枚で5両の賭け話を持って行けば勝てるとばかりに、話を持ちかけるが・・・。

(落語『そば清』よりあらすじ)

 

まだまだ噺は序盤ですが、ダラダラと長くなるので、この辺で。。。


この噺は、上方落語では『蛇含草』というタイトルで演じられており、上方落語では、蕎麦の代わりに餅が使われます。


この噺を3代目桂三木助(-1961.1.16)が東京へ持ち帰り、江戸っ子好みの内容に書き換えた。

今では、『蛇含草』よりも『そば清』のほうが高座でも多くかけられる。


今日はサゲ(落ち)まで紹介していないが、非常にわかりやすいサゲは、広い年代に好まれ、『まんじゅうこわい』や『じゅげむ』に並ぶ親しみやすい噺になっている。

17個のコメント
F3PSK9
Expert Level 3
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ほらぁちょっと笑いを入れて来れる辺り、もう言う事ないじゃないですか山田くーん、座布団を~😂
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おおきに♥
らぶちゃん
Expert Level 5
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美味しそうなランチ😋🍴と落語、ご馳走様でした😊💓‼️
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お粗末さまでした。www
なあな-naana
Expert Level 5
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美味しそうな、お、す、し、にお蕎麦暑い時は、最高🙌ですね。お蕎麦の由来?落語面白いです。座布団1枚あげるね?笑点?詳しく説明ありがとうございます🤗
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こんばんは。
お蕎麦の由来じゃないよ。w
座布団だけは貰っとこ。😀
おおきに!
アスカ2
Expert Level 5
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こんばんは😃🌃
Daisy8さん。
そば賭けのつづきも気になるけど、美味しそうな蕎麦に👀がいって、、
職場の昼御飯、明日は麺の日🍜
蕎麦だったらいいな~😁

おやすみなさい💤😉🙋
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麺の日とかあるんだ。。。
そりゃいいや。。。

あかん。

社食がわんこそばだったらって想像してもたっ。www
やだ〜。終わんねぇ〜。(笑)

おやすみなさい。